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中小企業向けの賃上げ促進税制|導入の背景と要件を解説

近年、政府は企業による賃上げを後押しするため、さまざまな税制措置を設けています。

その代表的な制度の1つが賃上げ促進税制です。

本記事では、中小企業向けの賃上げ促進税制の概要や導入の背景、主な適用要件について紹介します。

賃上げ促進税制とは

賃上げ促進税制とは、従業員の給与を一定割合以上引き上げた企業に対し、増加した給与額の一部を法人税から税額控除できる制度です。

この制度は、もともと2013年に「所得拡大促進税制」として創設され、2022年の税制改正で名称が「賃上げ促進税制」に変更されています。

制度が導入された背景

制度が導入された背景としては、主に以下が挙げられます。

人手不足への対応

近年、多くの企業では人材確保が難しく、優秀な人材を確保するためには賃金水準の引き上げが重要な課題となっています。

一方で、賃上げは人件費の増加という負担も伴います。

本制度は、こうした企業の負担を税制面で支援することで、企業が賃金を引き上げやすい環境を整えることを目的としています。

国内経済の活性化

政府は、企業の賃上げを促進することで家計の所得を増やし、消費の拡大を通じて経済を活性化させることも狙いとしています。

企業の利益を従業員へ還元し、所得増と経済成長の好循環を生み出す政策の一環として位置づけられています。

中小企業向け賃上げ促進税制の主な要件

中小企業向けの賃上げ促進税制の主な要件について説明していきます。

基本要件

制度を利用するためには、当期の雇用者給与等支給額が前年度と比べて1.5%以上増加している必要があります。

雇用者給与等支給額とは、従業員に支払われる給与や賞与などの合計額です。

また、増加率に応じて控除率が高くなる仕組みとなっており、1.5%以上の増加で15%、2.5%以上の増加で30%の税額控除が適用されます。

上乗せ要件

基本要件を満たしたうえで、教育訓練費の増加や一定の認定を取得している場合は、税額控除率が上乗せされる仕組みがあります。

人材育成への投資や働きやすい職場環境づくりに積極的な企業ほど、税制上の優遇が大きくなるよう設計されています。

中小企業者等に該当すること

企業の規模によって制度内容が異なります。

中小企業向けの場合は、基本的には資本金1億円以下、または従業員数が1000人以下の法人が対象となります。

ただし、みなし大企業に該当する場合の除外規定もあるため注意が必要です。

まとめ

賃上げ促進税制は、従業員の給与を引き上げた企業に対して税制面での優遇を行う制度です。

中小企業にとっては、人材確保と税負担の軽減を同時に図ることができるメリットがあります。

制度の活用について検討している場合は、専門家である税理士に相談することをおすすめします。

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税理士長谷川 文男Fumio Hasegawa

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    • 昭和38年 3月 木更津市にて出生(現在も居住)
    • 昭和56年 3月 君津商業高校卒業
    • 昭和56年 4月 東京会計専門学校入学
    • 昭和56年 6月 日商簿記1級合格
    • 昭和58年 8月 税理士試験合格
    • 昭和59年 4月~ 実務経験のため複数の税理士事務所で修業
    • 昭和62年 2月 事務所開業

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